便秘について
大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。
今回は“便秘”についてです。
便秘とは?
便秘とは、便が出なかったり、薬を飲まないと出ない、少量しか出ず残便感があるなど、便通に異常や不快感がある状態を指します。
便秘の原因や症状にはさまざまなものがありますが、慢性便秘症診療ガイドライン2017では「本来体外へ排出すべき糞便を、十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。
便秘は大腸がんなどの病気が原因となって症状が出ている場合があるため、気になることがある場合は病院を受診し、大腸カメラ検査を受けられることをおすすめします。
便秘の原因は?
便秘の原因には、大きく分けて次の2つがあります。
・病気が原因となって便秘が生じる場合
便秘の症状がみられる病気として、大腸がん、甲状腺機能の低下、糖尿病、パーキンソン病のほか、手術痕の癒着や薬の副作用なども原因であると考えられます。
・原因となる病気がない、機能性の便秘の場合
食事のバランスが崩れていたり、食事や水分が十分に摂取できていないこと、運動不足やストレス、生活習慣の乱れなどが原因となります。
便秘の治療方法について
便秘の治療では、主に食事療法と薬物療法が行われます。
食事療法では十分な水分を摂取することに加え、食物繊維と、善玉菌の代表である乳酸菌をバランスよく摂ることが重要です。
食物繊維のうち水に溶けない不溶性食物繊維は、穀物、野菜、キノコ、芋類などに多く含まれており、水に溶ける水溶性食物繊維は海藻、こんにゃく、納豆、アボカド、オクラなどに多く含まれています。
また、動物性乳酸菌はヨーグルトやチーズなどに含まれ、植物性乳酸菌はみそやしょうゆ、漬物などの植物性発酵食品に含まれています。
薬物療法では、便を柔らかくして量を増やすマグネシウム剤と、腸の蠕動運動を促す便秘薬や漢方薬の2つのタイプの下剤を使用します。
このうち腸の蠕動運動を促す下剤には即効性がありますが、常用し過ぎると薬の量が増えていく傾向があるため注意が必要です。
なかなか便通がなく、いつも薬を服用しているという方や、残便感があってスッキリしないとお悩みの方は、お早めに大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。