胃腺腫
大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
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今回は“胃腺腫”についてです。
胃腺腫とは?
胃腺腫(いせんしゅ)とは、胃の粘膜にある胃腺と呼ばれる部位から発生する腫瘍で、粘膜内の腺細胞が過剰に増殖してできるものです。
ほとんどの場合において胃腺腫は良性であり、悪性転化(がん化)するリスクは低いですが、研究により幅はあるものの約20%から50%の率で悪性化することがあると言われています。
胃腺腫の症状は?
通常、胃腺腫は無症状であるため、定期検査などで偶然発見されることが多いと考えられます。
ただし、患者様によっては胃の不快感や吐き気、吐血、黒色便(消化管出血の兆候)などの症状がみられる場合があるため、気になる症状がある方はお早めに医療機関を受診するようにしてください。
胃腺腫の原因は?
はっきりとした原因はわかっていません。
しかし、遺伝的な要因のほか、慢性的に胃に負担がかかっていること、ヘリコバクター・ピロリ菌への感染とそれに伴う萎縮性胃炎などが胃腺腫の発生に影響すると言われています。
また、高齢になると胃の粘膜が弱くなることから、発症のリスクが高まると考えられます。
普段から胃に負担をかけている方や胃が弱い方、過去に異ポリープや胃腫瘍になったことがある方も注意するようにしましょう。
胃腺腫の診断と治療
一般的には、胃内視鏡検査やバリウム検査(X線検査)で検査を行います。
そのほか超音波検査やCTスキャン、MRIなどが使用される場合もあります。
また、胃腺腫の治療について、胃腺腫が小さく症状がない場合は、定期的な経過観察となることがあります。
大きさや位置、症状により切除を検討し、大きさによって内視鏡、もしくは外科手術による切除を行います。
胃腺腫は大きさや症状の有無によって治療方法が異なります。
定期検査などで胃腺腫が発見された場合は、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。