コラム

胃過形成性ポリープ

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。
今回は“胃過形成性ポリープ”についてです。

 

過形成性ポリープとは?

胃過形成性ポリープは、胃カメラ検査でよく発見される「潰れたイチゴ」に似た外観を持つ腫瘍です。体内のどの胃部分にも生じることがあり、そのサイズは微小から大きいまでと幅広く、時には単独で、時には群発しています。
これらのポリープからは出血や潰瘍が見られることもあり、成長して大きくなることがありますが、通常は2~3センチ以内に留まります。1.5~4.5%の割合でがんを併発しているという報告もあり、30歳以上の人に多く見られ、年齢が上がるにつれて、その発生率も高まる傾向にありますが、胃がんに密接に関連する腸上皮化生との直接の関連は、それほど高くないとされています。

胃過形成性ポリープの症状は?

症状は多くの場合無症状ですが、胃もたれや不快感、食欲減退などが発生することもあり、これらは通常慢性胃炎の結果として現れます。稀に出血して貧血を引き起こすことがあります。

胃過形成性ポリープの原因は?

原因としては、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染があり、これが引き起こす胃の炎症や潰瘍が過剰修復されることでポリープが形成されると考えられています。ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療が、ポリープの縮小や消失につながることが報告されており、がん化するリスクがあるため、年に一度は内視鏡検査を受けることが推奨されます。
また、PPIの長期使用がピロリ菌非感染者の胃粘膜にポリープを引き起こすことも報告されています。

胃過形成性ポリープの検査・治療は?

診断には、X線検査で粘膜の状態やポリープの表面を観察し、内視鏡検査でポリープの細部を確認し、必要に応じて生検を行います。

治療としては、通常は経過を観察しますが、がんの疑いがある場合や、症状が顕著な場合、出血の原因となっている場合は内視鏡での切除が行われます。
気になる症状がある場合は、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。

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