内視鏡検査を受けるのは何歳からがいい?
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今回は“内視鏡検査を受ける年齢”についてです。
胃の内視鏡検査は、何歳から推奨されている?
胃がん検診について、各自治体で推奨されている受診の頻度は、胃内視鏡検査が2年に1度、胃部X線検査は1年に1度となっています。
基本的には男女共に50歳以上の方が検査の対象となり、胃部X線検査では対象が40歳以上となっています。
これは、対象となる年代で胃がんに罹患する率が上がるためであり、実際に40歳以上の男性では、胃、大腸、肝臓といった消化器系のがんによって死亡する割合が高くなっています。
潰瘍や胃がんに関係しているピロリ菌
では、40代や50代から検診を受け始めれば、胃がんの予防となり安心できるのでしょうか?
実はそうとも言えないのです。
その理由として、ピロリ菌への感染が挙げられます。
ピロリ菌は、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などを引き起こす原因の1つとされており、長期間に渡り慢性的な炎症が続くと、胃の粘膜が薄くなり、胃がんが発生しやすい状態になってしまいます。
このことを踏まえると、50代で受けた内視鏡検査で感染が判明するよりも、若い年代でピロリ菌の有無を調べ、治療しておく方が、はるかに大きな胃がんの予防効果となるのです。
胃の内視鏡検査は、20〜30歳代から受けることをおすすめします
上でご説明したように、予防という観点で考えると、内視鏡検査は20〜30歳代から受ける方が良いでしょう。
仮に検査でピロリ菌がいると判明しても、除菌治療を行うことができますし、若い年齢で検査を受け、除菌しておくことは、将来の胃がんのリスクを下げることにつながります。
検査の対象年齢にこだわらず、早いうちにピロリ菌の有無や胃の状態を知っておくことが大切です。
普段から胃の調子があまりよくない方や、ご家族にピロリ菌に感染した方がいる場合など、ご心配なことがあれば大阪市北区のたむらクリニックへお気軽にご相談ください。