大腸がんの各ステージ、治療方法について
大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。
今回は近年増加傾向にある大腸がんの“治療とステージ”についてです。
大腸がんのステージ
大腸がんは進行度に応じて5つのステージ(病期)に分類されます。
精密検査により大腸がんのステージを的確に把握することは、その後の治療方針を決定するうえでとても重要になります。
大腸がんのステージの決め方には大きく次の3つのポイントがあります。
- ・大腸がんの深達度(※大腸の壁にどのくらい深く入り込んでいるか)
- ・リンパ節への転移
- ・他の臓器への転移
これら3つのポイントに応じて大腸がんのステージは決定されることになります。
各ステージの状態
次に大腸がんの5つのステージ、それぞれの状態についてご説明します。
ステージ数が大きくなるほど、大腸がんが進行していることになります。
■ステージ0
大腸がんがまだ大腸粘膜の中に留まっている状態です。
■ステージⅠ
大腸がんが大腸の筋肉の層に留まっている状態です。
■ステージⅡ
大腸がんが大腸の筋肉の層を越えて、まわりに広がった状態です。
■ステージⅢ
大腸がんの深達度にかかわらず、リンパ節への転移が認められる状態です。
■ステージⅣ
大腸だけでなく、離れた他の臓器にがんが転移した状態です。
ステージごとの生存率
大腸がんの5つステージごとの5年間の生存率は次のようになっています。
ステージ0:94.0%
・ステージ:91.6%
・ステージⅡ:84.8%
・ステージⅢ:77.7~60.0%
・ステージⅣ:18.8%
ただし、あくまでこれは平均値で、必ずしも個別の患者様にあてはまるものではありません。
大腸がんの治療方法
大腸がんの治療方法として、“外科手術”“抗がん剤治療”“放射線治療”などがありますが、早期にうちに発見できれば大きく開腹する必要がなく、入院期間も短い“腹腔鏡下手術”、あるいは“内視鏡下での切除”などの負担の少ない治療で済む場合があります。
お体への負担を抑えて大腸がんを治療するには、やはり早期発見が重要です。
そして早期発見のためには、定期的な大腸カメラ検査の受診が有効です。
大腸がんは初期にはほとんど自覚症状が現れない病気ですので、なかなか患者様ご自身で異変に気づけず、発見が遅れて進行を許してしまうことがあります。
そうした事態を避けるためにも、40歳を過ぎた頃から大阪市北区のたむらクリニックへお越しいただき、定期的な大腸カメラ検査で異常がないか確認してもらうようにしましょう。