コラム

大腸憩室症

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。

今回は“大腸憩室症”についてです。

 

大腸憩室症とは?

大腸憩室とは大腸の壁にできる突出部分で、袋状に膨らんだもののことを指します。

また、大腸に憩室がある状態のことを大腸憩室症と呼びます。

日本では24%の方が大腸憩室を保有していると言われており、日本を含むアジア人では右側結腸にできやすく、加齢にともなって左側にも発生する割合が増えます。

大腸憩室症は一般的には無症状ですが、時には憩室が炎症を起こして症状を引き起こすこともあります。

 

大腸憩室症の症状は?

通常、憩室自体は無症状ですが、憩室炎で炎症が強い場合は穿孔して膿瘍(膿が溜まった状態のこと)ができることがあり、強い腹痛や発熱がみられることがあります。

さらに、炎症が腹部全体に広がり汎発性腹膜炎を起こすと、敗血症やショックのリスクが高まります。

また、大腸憩室から出血があると突然の下血がみられますが、ほとんどの場合において腹痛がなく、多くは自然に止血します。

ただし出血をくり返したり、まれに大量出血してショックを起こしたりすることもあります。

 

大腸憩室症の原因と治療法

大腸の壁の弱い部分に圧力がかかることにより、腸の内圧によって壁が外側に突出すると言われています。

便秘による腸の内圧の上昇や、加齢による影響により圧力に耐えられなくなることで憩室ができると考えられています。

大腸憩室症の治療について、憩室ができていても無症状のものについては特に治療を必要としません。

経過観察となることがあります。

炎症はないものの便秘や腹痛などがみられる場合には、食事療法や内服薬による治療を行います。

腹痛や腹部の不快感、便秘など気になる症状がある場合は、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。

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