食道粘膜下腫瘍
大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
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今回は“食道粘膜下腫瘍”についてです。
食道粘膜下腫瘍とは?
食道粘膜下腫瘍とは、食道の内側の粘膜下層で発生する腫瘍のことを言います。
通常、がんやポリープは粘膜の表面から発生しますが、粘膜下腫瘍の場合、表面は正常な粘膜で覆われているため、内視鏡で見ると粘膜に膨らみがある様子が確認されます。
食道粘膜下腫瘍の症状は?
腫瘍が小さい場合は、ほとんど自覚症状がありません。
そのため、内視鏡検査(胃カメラ検査)やバリウム検査の際に発見されるケースが多いと言えます。
腫瘍が大きくなると、食べ物がつかえる感覚、嘔吐、体重減少などの症状が出ることがあります。
また、潰瘍ができると出血し、吐血や下血などが生じる場合があります。
食道粘膜下腫瘍の原因は?
食道粘膜下腫瘍の多くは平滑筋種(へいかつきんしゅ)という良性腫瘍です。
そのほかには、顆粒細胞腫、神経原性腫瘍、食道嚢胞、血管腫、脂肪腫、GIST(ジスト)などがあり、経過観察で良いものと治療が必要なものとの鑑別が必要となります。
食道粘膜下腫瘍の検査と治療
内視鏡検査(胃カメラ検査)やCT、MRIを使用した画像検査を組み合わせて行います。
粘膜下の腫瘍であるため、診断を確定させるために内視鏡の先に超音波装置がついた超音波内視鏡を使い、組織吸引穿刺(EUS-FNA)を行う場合があります。
検査の結果により、切除が必要でない場合は内視鏡検査による経過観察となります。
腫瘍が大きい、増大傾向にある、潰瘍化している、症状があるといった場合には、内視鏡での切除、外科的治療などが行われます。
胃内視鏡検査(胃カメラ検査)やバリウム検査で食道粘膜下腫瘍の指摘を受けた方は、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。