内視鏡検査と低血糖
大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
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今回は“内視鏡検査と低血糖”についてです。
高齢の方、重い持病のある方への注意点
内視鏡検査は長時間の絶食の後に行う検査であり、大腸カメラ検査では下剤を使用するため、脱水や低血糖の状態になる危険性があります。
内視鏡検査自体に関しては問題はなく、細心の注意を払ったうえで安全に行われますが、脱水と低血糖というのは言わば熱中症のような状態であるため、特に高齢の方や重い持病のある方に関しては、患者様ご自身とご家族によるきめ細かな注意が重要となってきます。
事故を防ぐために重要なことは?
・脱水と低血糖を防ぐため、下剤を飲む前日の夜から水分と電解質(塩分)、糖分を十分に補給する。
熱中症への対策と同様に、水ではなくスポーツドリンクなどのイオン補給水や透明な飴(甘露飴や氷砂糖)、砂糖、塩、カリウム飴を摂取すると効果的です。
・検査は真夏や真冬など、あまりに暑さ・寒さが厳しい時期は避けるようにし、過ごしやすい時節に受けられることをおすすめします。
暑さや寒さが厳しい日にご自宅とクリニックを行き来する場合は、できるだけタクシーやご家族が運転する車など冷暖房がついた自動車を使うようにし、電車などによる移動は避ける方がいいでしょう。
・抗血栓薬(血液を固まりにくくするお薬)を服用中の方は、服用を中止せず検査を受けることをおすすめします。
ただし、検査そのものに問題はありませんが、大きなポリープの切除ができないなど影響がある場合が考えられますので、持病や服用中のお薬など詳しいことは診察時におうかがいいたします。
年齢などにより体力的に下剤の使用が辛くなってきたら、無理をして内視鏡検査を受けるよりも、お体への負担が少ない検査方法を選ぶ方がいいこともあります。
体力や持病の有無、日頃の活動度などにより、その方に合った検査方法を検討しますので、心配な点や不安なことがあればお気軽にお問い合わせください。