大腸脂肪腫
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今回は“大腸脂肪腫”についてです。
腸管脂肪腫とは?
腸管脂肪腫とは、腸管にできる脂肪のできもののことを指します。
一般的に脂肪腫というと、皮膚の下に発生するやわらかくて痛みがない腫瘤(しゅりゅう)のことで、肩や腕、背中などにできた脂肪のこぶやできものをイメージする方が多いかもしれません。
しかし、比較的数は少ないものの、脂肪腫は腸管にも発生することがあり、部位別にみると大腸、小腸、胃の順番で多く発生します。
腸管脂肪腫の症状は?
症状がないことが多く、偶然検査で発見されることが多いですが、腹痛や便通の異常、腸閉塞、下血などの症状がみられる場合もあります。
腸管脂肪腫が大きくなるにつれ症状が出やすくなり、2cm以上になると何らかの症状があらわれ、4cmを超えると腸管が肛門側の腸管に入り込んで閉塞状態となる「腸重積」を起こす割合が高くなります。
なお、腸管脂肪腫は、大腸では上行結腸や盲腸など右側結腸にできることが多く、小腸では回腸に多く生じます。
腸管脂肪腫の検査と治療
腸管脂肪腫は内視鏡検査で見つけることができ、正常な粘膜に覆われた黄色っぽいやわらかい腫瘤として観察されます。
また、治療については、脂肪腫は基本的に良性腫瘍であるため、症状がない場合は経過観察になることが多いと考えられます。
しかし、症状が出ている場合や大きな腫瘍については切除する場合があります。
なお、大きな脂肪腫は外科的な切除を行いますが、2〜3cmまでの大きさのものについては、内視鏡的切除が可能であるとされています。
腹痛やお通じの異常など、気になる症状がある場合は、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。